• 2015.07.31
  • 夏のグリル
ドイツの冬は寒くて長く、憂鬱なグレーがかった曇り空が春先まで続きます。
ところが夏に近づき日照時間が長くなってくると、ドイツ人は心を弾ませ、至るところでグリルパーティが開かれるようになります。日本では想像がつかないくらいドイツの夏は湿気がなくカラッとしており、クーラーがなくても心地よく過ごせるので、グリルには最適な気候といえるでしょう。
日本で焼き肉が夏のスタミナ源として愛されているように、ドイツでは家族や友人と冷たいビールを片手に、お肉やソーセージをグリルしながら夜9~10時まで一日を満喫するのが夏の楽しみ方の一つです。

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グリルの方法としては主に炭火焼き、ガスグリルがあります。
炭火は少し準備や片付けが面倒ですが、安価で、香ばしい薫りがよく、じっくり炭火で肉の脂を落とすことできるので一番ポピュラーな方法として使用されます。
グリル用のガス調理器もとても本格的で、10分間蓋をして焼いていても真っ黒に焦げることなく、ジューシーにゆっくりとお肉の中まで火を入れることができます。

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主食はなんといってもジャガイモ。ポテトサラダは欠かせません。それを中心に、ヌーデルサラダ、きゅうりのサラダ、パプリカサラダ等の野菜を添え、パンを事前に用意しておけばいつでもパーティを始められます。
料理が面倒な夏場には、特に主婦に優しいメニューといえます。

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そして肝心なお薦めソースはザジキ(TZATZIKI)とアボガドディップです。
TZATZIKIはギリシア風キュウリのヨーグルトソースのことで、ドイツではヨーグルトの他に、クレームフレーシュ(Crème fraîche)やクワーク(Quark)と言ったサワークリームに近い乳製品を使用し、キュウリとニンニク、レモン、塩こしょうで味付けします。
アボガドディップはアボガドをフォークで潰し、クワーク(Quark)やクリームチーズとレモン、塩こしょうで味を整えます。
肉の生臭さが緩和されるだけでなく、野菜スティック、パンにも相性抜群な万能ソースなので、是非お試しください。

簡単で楽しいグリルは、ドイツの夏の風物詩なのです。

特派員

  • 理夢
  • 職業いけばな活動家

ドイツ在住5年目。海外で「和の心」を忘れず、「いけばな」と「着物」を中心に日本文化活動を行う。日本の美を広めるべく、また次世代にも継承していけるよう精進して参ります。

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